Category: Essay

2016.11.30 : Essay

秋のサヴォア邸

ル・コルビュジェ(Le Corbusier)が設計したフランス、パリ郊外のポワシーにある20世紀の住宅の最高傑作のひとつである1931年竣工のサヴォア邸。時を超えて今尚、緑の平面に凛とした美しい佇まいがあります。
ピロティの柱の奥にある緑の弧に導かれ訪れた空間には、大胆で軽妙で、移動する楽しさがあります。螺旋階段、スロープ、開けた空間、閉じた空間、そして広がる屋上庭園は、巧みに構成され、フォルムとして完成されています。
この邸宅は、空間を捉えることを思考させる基点であり、観るだけではなく感じてほしい建築のひとつです。

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2016.10.31 : Essay

光注ぐ教会

一瞬に輝く夏を過ごし、長く暗く冷たい冬を過ごすフィンランド人は、「光(VALO)を闇(PIMETS)」の間で生きているともいわれています。

フィンランドで最も美しい光の教会と称えられる、ユハ・レイヴィスカの代表作、1984年に完成した「陽光」と名づけられたミュールマキ教会(Myyrmäen kirkko)。
北の地、フィンランドの低い角度から射す光が、その仰ぎ見る空から注ぎ落ち、木漏れ日のように白い空間を柔らかく包み、光は空間に生命の息吹を与えます。重なる壁面とタペストリーは光と影を演出し、光のシャワーは季節によりその角度を変え、空間をドラマティックに変えていきます。「光と音の建築家」と称されるユハ・レイヴィスカの白い空間は、光と影を絶妙なバランスで作り上げられています。ユハ・レイヴィスカ自らがデザインした「浮遊する照明」は、幾重にも重なるシェードは光を反射し合い、浮かぶ灯はメロディを奏でるようです。

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2016.09.15 : Essay

ストックホルムNKで

旅の楽しみのひとつに、百貨店巡りがあります。
百貨店・デパートは、様々な商品やその国の流行ものなど、今を知る事のできる情報発信地です。

スウェーデン、ストックホルムのクングストラドガルデン(Kungsträdgården)公園の前の道を挟んだ迎えにある、NK(エヌコー)(Nordiska Kompaniet=NKは、1915年に建てられたアール・ヌーヴォー建築家のフェルディナンド・ボーベリ(Ferdinand Boberg)が設計したスウェーデン王室御用達老舗デパートです。

花崗岩で作られた外壁は重厚で劇場やホテルのような外観です。外壁に取り付けられた大きなゴールド円形のエンブレムや屋上の塔、大きく広がるアトリウムのガラスのドーム、バルコニーや手摺のデザインは軽やかに、古くて新しい様々なスウェーデンが詰まった場所です。

インテリアフロアはテーマイメージごとに様々なシチュエーションがディスプレイされています。アーチ型の窓やスチームも生かされ、最小限のダウンライトとペンダントの照明や自然光が入り、どこかのお宅に訪問したようです。

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